趣味としての株式投資

趣味=投資ではなく、趣味をベースに投資をしたら…の話

DMG MORI との出会い

今回は、私の2023年 年初PFにおいて最も保有比率の高い6141 DMG森精機について書こうと思います。

(※企業サマリー的な話も多いのでご存知の方は読み飛ばしてもらって結構です※)

 

DMG森精機株式会社とは

www.dmgmori.co.jp

一言で言えば、日本の大手工作機械メーカーです。それ以前に「工作機械」とは何ぞやって話ですが、要は金属に穴をあけたり、削り出したりして、金型を製作したりするため(文字通りの工作をするため)の機械です。それを同社が製造、販売しています。業界シェアは統一的な基準がないのでわかりませんが、世界的に見ても大手クラスと言えます。もっとも、基本的にはBtoBのビジネスなので、普段生活している分にはまず目にする機会はありません。逆に、業界関係者の方に知らない人はいないでしょう、といった具合です。

本社は東京都江東区潮見にあります。グローバルヘッドクォータという仰々しい名称です。潮見も知名度は低いかもしれませんが、東京湾沿いに点々とある人工島(埋立地)の一つです。そのためか、周辺は昔ながらの町工場やアパート、最近開発された住宅や物流施設等、新旧が混在した雑多な街です。これだと辺鄙な印象になってしまいますが、一応JR京葉線の駅があります。しかも東京駅からは3駅で7、8分と意外に近いです。

 

goo.gl

(ちなみに、かつては創業地でもある奈良県大和郡山市に本社がありました。2004年に名古屋駅前に移転した後、14年に東京に移っていますが、22年7月に奈良市に第二本社を新設し、現在は2本社制にしているらしいです)

肝心な社名についてですが、DMG森精機の「DMG」はかつて存在したドイツの工作機械メーカー「Gildemeister AG」の事で、旧・森精機製作所によるTOBで同社を連結子会社化したのが2015年のことです。ただ、それ以前から資本業務提携はしていたので、13年3月に現社名になるとともに、「DMG MORI」のブランドネームを使い始めています。

DMG MORI」との出会い

では、なぜDMG MORIと出会ったのか―――。話は私が株式投資を始める前、2014年末まで遡ります。

旅行が趣味の私は、当時名古屋を旅行中でした。とある目的のために、片道2000円という格安の昼行高速バスで日帰り弾丸往復をしていました。これだけでもかなりマニアックな話かもしれませんが、肝心なのはここからです。疲れた体で帰りのバスに乗り込み、ぼーっと車窓を眺めていると、アレが目に入ったのです。

そう、それは、闇夜に煌々と浮かぶ DMG MORI のロゴです。

何を言ってるんだ、という感じでしょう。でも、名古屋駅をよく利用される方には分っていただけると思います。名駅から程近いところにDMG森精機の本社(当時、現在は日本営業本社)があるのです。その立派なビルの上部に、遠目でも確認できる程に大きなDMG MORIの光るロゴが取り付けられているのです。兎にも角にも、それが私にとってはとても印象的な光景として脳裏に焼き付いたわけです。

その数年後、2020年に突発的な仕事でたまたま一度だけ潮見のグローバルヘッドクォータを訪問する機会こそありましたが、そもそも名古屋から移転していた事自体知らなかったくらいですし、別に深く興味を抱いたわけではありませんでした。

でもね…なんか頭に残っちゃうんですよね。DMG MORI の語感が…

今思えば、安くなった時(後述)にも相場は見ていたのだから、えいやって買っておけば良かったんですけど、なかなかそう簡単にはいかないのが投資ってもので。何度か短期取引でチャレンジしてみるも失敗したり、かと思えば別の銘柄に現を抜かしたりして…。

腹を決めたのは、権利確定日が迫ってからです。四季報を見つつ、他にもいくつかの銘柄と比較・検討しましたが、最終的にはやはり ディーエムジーモリー の響きが決め手でした(笑)

投資対象としてのDMG MORI

DMG森精機東証プライム(旧東証1部)上場です。証券コードは6141で、業種としては機械になります。同業他社では、「日本四大工作機械メーカー」として、他にヤマザキマザックオークマジェイテクトの3社が挙げられます。このうち、6103 オークマと6473 ジェイテクトは上場していて、両社は日経平均株価の構成銘柄でもあります。そのせいか両社に比べると知名度ではやや劣りますが、時価総額ではオークマジェイテクトの間に入ります。なお、ジェイテクトは軸受け部品や自動車部品の方がセグメントとしての比率は大きいので、工作機械だけ(ロボット除く)に限ればDMG MORIが売上高トップと考えていいでしょう。オークマに対して、特に利益率ではかなり見劣りはしますが。

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業績ですが、同社は2015年からは少数派の12月決算であるため、この記事の執筆時点では22/12期本決算待ち、といったところでしょうか。一応最新の会社予想としては、通期で過去最高益を更新する予想みたいです。四季報予想では23/12期も最高益更新、つまり連続最高益予想です。まあ円安による嵩上げもあるので、正直強気過ぎかな~とは感じるところで、個人的にはそこまで期待はしていませんが…。

株価は直近では1600円~1800円台をウロウロしている感じです。ロシアとドイツ関連銘柄なので、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻時には1300円台まで急落しましたが、直後の会社発表では業績への影響はそれほどでもないらしく、なんとか持ち直しています。ただ2000円以上の高値はちょっと遠くなった印象ですかね。

配当利回りはいずれも実績ベースで、株価1900円で3.68%、1800円で3.88%、1700円で4.11%と、どちらかと言えば高配当株と言っても差し支えない水準かと思います。また、22年12月に発表した中期経営計画では、「配当性向30%目安」「2025年までに年間配当金100円」が目標として掲げられているので、あくまで業績が伸びる限りは累進配当銘柄としての一面も期待できそうではあります。

ちなみに、連結子会社であるドイツのDMG MORI AGもフランクフルト証券取引所に上場していて、「SDAX」という小型株70種による指数に採用されています。

おわりに

今回は私のポートフォリオで最もサイズが大きいDMG森精機について紹介しました。

サイズが大きいだけに気になる?肝心の投資方針ですが、もし、期待通りの業績や配当が出なければ、その時は容赦なく売るつもりです…。

そこは一線引いているのかい…と突っ込まれそうですが、引いています。趣味だの語感だの言ってはいても、さすがに許容範囲というものはあります。どんな趣味もそうですが、時間が経てばどんどん新しい(投資)対象は出てくるものです。下がりはしなくても、横ばいであっても、新たな候補が上がっていればそれは相対的に魅力が低下するのと同義です。一応それくらいの感覚でやっています。

…というわけで、初回の個別銘柄紹介を終わりますm(__)m